国は2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会を実現することを宣言し、経済産業省が中心となり、 関係省庁と連携して「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定しました。 2050年カーボンニュートラルに向けては、電力部門の脱炭素化は大前提であり、再エネの最大限導入、水素、カーボンリサイクル等の活用が想定されます。 関連技術の投資を強化する目的で、官民両方からの出資にて脱炭素化支援機構が設立されました。また、今後脱炭素に関する取り組みには官民合わせて10年で150兆円の予算が必要とされており、 その財源確保のためにGX経済移行債(仮称)が2023年発行されます。
2050年カーボンニュートラルを宣言
令和2年10月30日第42回地球温暖化対策推進本部
脱炭素技術の開発や実装、グリーンファイナンス促進、関連規制の改革などを検討
地球温暖化対策計画、エネルギー基本計画、パリ協定に基づく長期戦略の見直し
出典:首相官邸
「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」
出典:経済産業省
脱炭素化支援機構
出典:環境省
GX経済移行債(仮称)
出典:環境省
経団連は「チャレンジ・ゼロ」(チャレンジ ネット・ゼロカーボン イノベーション)として、脱炭素社会の実現に貢献するイノベーションに果敢に挑戦していくことを宣言しました。
チャレンジ・ゼロの目指す総合的な絵姿では、カーボンニュートラルへのトランジションを支えるグリーンファイナンス、更なる再エネの普及、省エネ推進に加え、特にCCUS(人工光合成・化学品製造等)が革新的なカーボンリサイクル技術として期待されています。これらのイノベーション創出に向けては同業種・異業種・産学官の連携が必要となります。
チャレンジゼロ/総合的な絵姿
*CCUS: Carbon dioxide Capture,Utilization and Storage
二酸化炭素回収・有効利用・貯留
CCUS(カーボンリサイクル)の例
【分野横断】
CCS分離膜、促進輸送膜、 化学吸収法CO2回収、CO2回収技術・BECCS、人工光合成
【エネルギー転換部門】
バイオマス+CCS、IGFC+CCS 等
【産業部門】
セメント・コンクリートのCCUS、化学部門のCCU(メタノール合成、エタノール製造)、人工光合成・化学品製造、バイオプラスチック、ごみから化学品、DAC+CCU、バイオ化学品 等
【森林吸収源等】
森林保全・植林(マングローブ)、海域炭素固定、REDD+リモートセンシング 等
出典:チャレンジ・ゼロ
東京都・京都市・横浜市を始めとする823自治体(45都道府県、476市、20特別区、239町 、43村)が「2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロ」を表明しています。表明自治体の総人口は約1億2,448万人に上ります。 (2022年12月28日時点)
出典:環境省