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2023.9.26

第6回全体会

2023年度第6回の全体会を開催いたしました。 今回は、自治体などと連携して動くプロジェクトについて共有しつつ、カーボンクレジット市場に関するトピックスとして 東京証券取引所(以下、東証)が経済産業省からの委託されていた「カーボン・クレジット市場の技術的実証等事業」の情報共有を行ないました。

カーボンクレジットは、温室効果ガス排出削減量等を取引可能としたものであり、購入者は自社排出を相殺(オフセット)、発行者は販売収益を獲得できる一方、 相対取引中心で取引に時間がかかり、価格決定も不透明という課題も指摘されます。 こうしたなか、東証は、取引の簡略化・価格決定の透明性向上や取引相手の安定確保に向けて、政府認証で信頼性の高いJクレジットの市場取引を行う カーボンクレジット市場を開設し、2022年9月から約4か月かけて実証事業を行ないました。

実証期間中の売買高は約15万t-CO2、売買代金は約3億円。再エネ、省エネ等の創出方法などで価格が異なるため種類毎に取引する必要もあり、取引不成立が発生したため、また様子見の段階の企業も多かったのか、 市場全体の規模でみると、ごく小さい規模に見受けますが(J-クレジット制度事務局によるとクレジットの実績は889万tーCO2)、 途中本年1月に「カーボン・クレジット市場」の売買区分(J-クレジット)を変更したことで、流動性が高まった旨など報告書から読み取ることができます。


「カーボン・クレジット市場」の実証結果について/東京証券取引所

さらに本年10月11日に、東証におけるカーボン・クレジット市場は正式稼働を予定しています。Jクレジットには取引前の創出段階において、 Jクレジット品質評価基準や活用ルールの整備を並行して続けていくべきという見方がございますが、今後市場のさらなる拡大とそれに伴う消費者の行動変容や制度改正の活発化を期待しております。

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